フジテレビ『ノンストップ』でも紹介された話題の書籍『偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法』
主人公は、塾にほとんど通わずに中学受験で開成高校に入学したぎんた君。
そのぎんた君が実際におこなってきた『遊びながら学ぶ勉強法』を、可愛らしいマンガ形式で紹介してくれます。
とても素敵な本だったので紹介させていただきますね!
『偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法』とは?
育児書というと教育専門家や、子育ての経験のある親が執筆している本がメインですよね。
『偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法』を執筆しているのは、開成高校に通う現役高校生なんです!
登場人物は主人公のぎんた君と家族たち。
やさしく素直なぎんた君と可愛い弟たち、愛情深いお母さん(時々お父さん)と、おうちで遊びながら知らない間に知識を身につけた勉強法を教えてくれます。
現役高校生のぎんた君が、子どもの視点を持って感じたこと・こうすることが学びにつながったよ!と紹介してくれる切り口が新しい。
通常の育児本では、子どもの観点を大人が伝えながらアドバイスする作りになっていますよね。
それを現・子どものぎんた君が、リアルに子ども目線で伝えてくれます。
お風呂のペットボトル遊びが物理の勉強になったこと。
「賢い子はパズルが好き」の検証。
おうち遊びで身についた勉強法をマンガで面白く伝えてくれます。
そしてマンガの後にはぎんた君の解説。
面白いけど、育児書としてもなるほどなぁと思える知識が詰まっている。
とても内容の濃い魅力的な本です。
まずは『偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法』(以下『おうち遊び勉強法』)」の遊びながら学ぶ方法をご紹介していきます。
『おうち遊び勉強法』には遊びながら学ぶ方法がいっぱい!
『おうち遊び勉強法』には遊びながら学ぶ方法が、面白いエピソードとともにいっぱい紹介されています。
家中に地図を貼る
ぎんた君の家では、リビング・子供部屋・トイレ・お風呂場など、あらゆる場所に地図が貼ってあったそうです。
テレビで地名が出ればすかさず地図で場所を伝えるお母さん。
特にお風呂では出かける場所を地図で確認したり、旅行ごっこを楽しんだりしたそうです。
地図での遊びはどんどん進化。
お風呂に入りながら弟に『ももたろう』などの物語を聞かせるときにも、地名を登場させるまでになったとか。
私は今でも地図が苦手なので、自然と地名を自分の一部として取り入れることができる方法がいいなぁと思いました。
実戦で勝負!お金で鍛える計算力
ぎんた君の上の弟・コンちゃんのエピソード。
コンちゃんは小さい頃、祖母の家に預けられることが多かったそうです。
祖母はコンちゃんを遊びに連れていくときに、その日に使えるお金をすべてコンちゃんに預けて、自分ですべて管理させたのだそう。
電車代・入場料・食事代・おもちゃ代など…。
コンちゃんは自分の手元にあるお金をどう使えば自分の好きなものが買えるのか。
そのためには欲しいものがあっても我慢すること・妥協も必要だということを学んだといいます。
やりくりを覚えたうえに、自分でレジの会計をする小さいコンちゃんは「すごいね!」と店員さんに褒められます。
もっと驚かせたい!と〇%引きの割引計算まで覚えたとか。
小さいからお金の管理は無理!ではなくて、小さい頃からお金のやりくりを身につけさせるのも大事なことだなと目から鱗でした。
お金は無限じゃなくて、限られたものだから大事に使うという行為は大人になっても必要なことですよね。
ぎんた君たちの祖母がおこなっていた方法を実践してみたいなと思います。
読書日記で食わず嫌いをなくす方法
こちらもぎんた君の上の弟・コンちゃんのお話です。
食の好みに偏りのあるコンちゃんは、読書好きですが読むジャンルに偏りがあります。
他のジャンルも読んでほしいと考えたお母さんは、あらゆる方法でコンちゃんに他のジャンルの楽しさを伝えることに。
そして、他のジャンルにも目覚めてきたコンちゃんに『小学生100冊読書日記』を薦めます。
いろんなジャンルの本が紹介された読書日記を活用することで、自分では選ぶことがなかったであろう本に出会える楽しさ。
食わず嫌いをなくすことで新たな世界が広がる方法が紹介されていました。
ここでは簡単にしかご紹介できませんが、『おうち遊び勉強法』には他にもたくさんの勉強法が紹介されています。
エピソードを紹介したマンガとともに、ぎんた君の解説もあるので、さらに具体的な効果も分かります。
ぎんた君おススメの本や、知育に役立ったおもちゃなどを紹介するコーナーもあるのでボリューム満点です。
また、『おうち遊び勉強法』は登場人物がとても素敵なんです!
『おうち遊び勉強法』の登場人物が魅力的!
『おうち遊び勉強法』は、ぎんた君と家族がおうちで実践してきた遊びながら学ぶエピソードが満載です。
その本をより魅力的にしているのが、ぎんた君とぎんた君の兄弟、お母さん(ときどきお父さん)のキャラクターです。
ぎんた君と兄弟が可愛い!
主人公は現役開成高校生のぎんた君。
幼稚園の頃はフルネームが言えず、お母さんはとにかく死なせないことを目標に育ててきたそうです。
中学時代(高校生の今も少し?)には反抗期もあったようですが、本書を読んでいて感じるのは素直で優しい良い子なんだろうなぁという人柄です。
主人公がぎんた君だからこそ、エピソードも素直に受け入れられるんですよね。
ぎんた君の上の弟・コンちゃん。
算数オリンピックでも何回かメダルを受賞している天才!
読書好きで優しくて、将来の夢は保育士さんのようです。
将来はてぃ先生でしょうか?気になります‼
ぎんた君の下の弟・ポンちゃん。
上のお兄さん2人に比べると、お勉強が苦手な弟です。
お母さん大好きな愛されキャラ。
とはいえ、大変賢いお兄さんたちがついているので、将来大物になる可能性大ですよね!
3人とも兄弟仲がとても良く、ほほえましいエピソードが多いのも本書の魅力です。
ぎんた君のお母さんが素敵‼
男の子三兄弟を育てるぎんた君のお母さん。
愛情たっぷりに自分の持てる経験を子どもたちに伝えるぎんた君のお母さんも素敵なんです!
中学受験で他県の生産量(○○県はコメの生産量1位など)を暗記していたぎんた君。
他県のものを覚える理由は勉強のため。
そう考えていた、ぎんた君。
私もそうだと思います。
しかし、ぎんた君のお母さんは異なる理由を教えてくれるのです!
「そりゃー友達いっぱい作るためだよ」
『お祭りと物産展で社会科に興味を持たせる』(p.78)
小学校の友達は東京出身の子ばかりだけど、大学生になったら他県の子といっぱい出会う。
そのときに自分の土地のことが好きで、知っている子と仲良くなりたいでしょう、と。
なるほどなぁと思いました。
外国人から見ると、日本人は日本の文化のことをよく知らないという話を聞きますよね。
日本に来る外国人や、日本人と話す外国人は日本のことに興味を持っているんだから、日本人は日本のことを説明できた方がいい。
同じように他県のことを知っていれば、他県の子と知り合ったときに会話が弾みますよね!
勉強だと思って覚えることには意味を感じられなくても、生きていくなかで必要だと思うと覚えることが楽しく感じられます。
素敵な考え方だなと感じました。
また、子どもはみんな天才だと思っていたぎんた君のお母さん。
弟のポンちゃんはパズル好きで、世界の国名を幼稚園ながらに覚えていた、まさに天才!
でも、友人の子どもは電車の名前や、電車の走ってくる音で何線かまで分かる電車好き。
ぎんた君はポケモンの名前や、ポケモンの鳴き声でポケモンの種類が分かるポケモン好き。
たまたま好きなものが違っているだけで、好きなものを暗記する力という点ではどの子も天才だと考えていたそうです。
そこでぎんた君のお母さんは考えます。
勉強を得意にするには「勉強を好きにならせること」だけ頑張れば良い気がする…
『「好き」になれば誰だって勉強が得意になる!』(p.94)
勉強もポケモンと同じように興味を持たせよう!と考えたそうです。
ぎんた君のお母さんの発想力が素敵ですよね。
おうちで遊びながら身につく勉強法を紹介している『おうち遊び勉強法』
ぎんた君たちのエピソードには勉強法だけではなく、大人でも知らないような知識が豊富に紹介されています。
最後に少しご紹介させていただきますね!
『おうち遊び勉強法』は大人が読んでも面白い!まさに知識の宝庫‼
『おうち遊び勉強法』では、大人が読んでも面白いと感じるコラムがいくつもあります。
まさに知識の宝庫でもあるんですよね。
たとえば本の途中で元開成学園校長・柳沢幸雄先生とぎんた君が対談しているコーナーがあります。
勉強が嫌いな人が好きになる方法をぎんた君がたずねる部分。
柳沢先生は「勉強が嫌いなら、例えば料理を作ればいい」と回答します。
そこで柳沢先生は、料理で使う調味料『さしすせそ』を例に出すのですが、サラッと「味付けの順番は『さしすせそ』といわれて、砂糖を最初に入れる」とお話されます。
私は調味料としての「さしすせそ」だと思っていたので「えっ?!」と…。
しかも、砂糖を最初に入れるのは浸透圧との関係があるからなのだそうです。
身近なものが化学と密接に関わっているという例が、本書のなかではいくつも紹介されています。
育児書の分類ではありながらも、大人になっても知らなかったことが多々あって、そういう意味でも勉強になる本でした。
もう一つ面白かったのが、私は子どものころ、信号が緑に見えるのに青と言わなければならないことに納得がいかない子どもでした。
その思いを抱きつづけながら大人へ(苦笑)
それが本書で解決したんです!
ぎんた君が弟のポンちゃんに説明している言葉。
「昔は緑色を『青』って言ってたんだよ。
『子供が疑問を持ったらその場ですぐに調べる』(p.76)
ありがとう、ぎんた君!ですよ‼
『青りんご』とか『青菜』とか『青汁』とか…。
たしかに、みんな緑なのに『青』ですよね!
まさに目から鱗でした。
マンガは『青サギ』は灰色なのに青くないと続きます。
ぎんた君のお母さんはスマホで調べて「昔は緑も黒も『青』だったらしいよ」と教えてくれます。
子どもの疑問をすぐに解決してくれる。
なんて素敵ママさん!ですよね。
疑問を自分で調べることも大切だと思いますが、調べるほどではないんだけど気になるってこともありますよね。
そういう疑問に答えてあげることで、もっと同じようなことがないか調べてみたい!という好奇心につながることもあるんだなと思いました。
事実、大人になった私でも純粋に面白くて、ほかに何か緑を青という言葉がないかな?と考えたりしました。
『青葉』…とかですかね(笑)
まとめ
『偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法』が魅力にあふれる本だということが伝わったでしょうか?
・育児書でありながら、現役高校生からの視点で描かれた新しい切り口の本
・おうち遊びで学ぶ勉強法のエピソードが面白い
・登場人物が魅力的
・大人でも知らないような知識があるので勉強になる
濃い内容をギューッと1冊にまとめた『偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法』
おススメの1冊です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。