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映画・ドラマ

映画『花束みたいな恋をした』ネタバレあらすじ&最後の結末などを考察

花束みたいな恋をした

2021年に公開され、社会現象になるほどの大ヒット映画『花束みたいな恋をした』

『カルテット』や『最高の離婚』など、繊細でリアルな会話劇に定評のある坂元裕二さん脚本。

『いま、会いにゆきます』や『コウノドリ』シリーズなど、優しく温かい作品を手がけてきた土井裕泰監督。

ヒットメーカー2人が製作した「今を生きるすべての人へ贈る」作品です。

公開直後から話題の作品で、ずっと鑑賞したかったのですが、ようやく観ることができました。

そこで今回は映画『花束みたいな恋をした』ネタバレあらすじ&最後の結末などを考察していきたいと思います。

最後までお読みいただけたら幸いです。

映画『花束みたいな恋をした』とは?

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映画『花束みたいな恋をした』は、脚本:坂元裕二さん×監督:土井裕泰さんがタッグを組んだ2021年大ヒット映画です。

菅田将暉さんと有村架純さんのW主演も話題になりました。

映画『花束みたいな恋をした』ネタバレあらすじ

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映画『花束みたいな恋をした』は、東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然出会った山音麦 (菅田将暉)と 八谷絹(有村架純)の5年間を描いた物語です。

サブカル的な音楽や映画などが好きという趣味が一緒で、天竺鼠のライブチケットを持っていたのに行けなかったという共通点に運命を感じてあっという間に恋に落ちる麦と絹。

晴れて恋人同士になった2人は同棲し、大学を卒業してフリーター生活を始めます。

麦はイラストレーターで生計を立てることを夢に見て。

絹はアイスクリームショップでバイトをしながら。

京王線調布駅から徒歩30分の多摩川沿いのアパートに新居を構えた2人。

近所にお気に入りのパン屋を見つけたり、拾った猫にバロンと名前を付けて飼い始めたり。

何気ない日々の生活に幸せを感じながら過ごします。

しかし、就職もせずにフリーター生活を続ける2人にはそれぞれの親から苦言が…。

さらに麦は頼りにしていた親からの仕送りも断たれてしまいます。

イラストレーターのなけなしの稼ぎでは今の生活を続けられないと悟った麦。

現状維持を目標に就職活動を始めます。

麦の就職活動と同時に、資格を取得して先に事務職への就職を決めた絹。

なかなか就職の決まらなかった麦も、やっとのことで営業職を手に入れます。

定時に帰れるので、イラストも続けられると話す麦。

しかし、実際に仕事を始めると定時はおろか、残業や休日出勤はあたり前の超ブラック企業でした。

一緒に舞台を見たり、同じ音楽や本を楽しいと感じたり。

フリーター時代にはピッタリ当てはまっていたはずの価値観が次第にずれていきます。

仕事に忙殺される麦は、余暇を楽しいと感じる余裕もなくなっていました。

さらには約束していた休日デートも仕事を優先して断る始末。

そんな麦に寂しさを感じていた絹ですが、あまりのすれ違い生活に麦と一緒にいる意味を見出せなくなっていきます。

そして絹の転職。

やりたいことを仕事にするという絹。

麦は現状を守るためにギリギリの精神状態で働いてるのに、資格を取ってまで就職した仕事をあっさり辞めてしまう絹のことが理解できません。

好きなことを仕事にできなかった麦は、好きなことを仕事にしようとしている絹が妬ましかったのかもしれません。

そして、怒りに任せて「それなら今のままでも働かなくてもいいから結婚しよう」と最悪なプロポーズ。

絹には心が離れているのにプロポーズして一緒にいようとする麦が理解できませんでした。

関係はすっかり冷え切り、お互いへの愛情を感じられなくなってしまった2人。

お互いの友人の結婚式の日に、2人はそれぞれ笑顔で別れることを決意します。

別れる前に、かつてのような楽しい時間を過ごした2人。

最後に別れを切り出した絹に対して、麦は「別れたくない」と告げます。

愛情はなくなってしまっても、結婚して新しい関係の2人でなら歩いていけると。

絹も結婚なら…と揺れ動きます。

しかし、そこにかつての自分たちのような初々しいカップルが。

共通の趣味の話をして、恭しくお互いの本を交換する2人。

示し合わさなくてもお揃いのシューズ。

パッと花が咲いたかのような2人の様子に、いたたまれない気持ちを覚えます。

かつて自分たちも経験した花束みたいな恋。

今の2人には感じることのできない、きらめきの瞬間。

恋の賞味期限を終えた2人には、別れ以外の選択肢はありませんでした。

5年の年月を解散した2人。

お互いにパートナーもできて、新たな日常を歩んでいる2人は、偶然カフェで再会します。

声もかけずに他人同士の2人。

ただし、別れ際には互いのパートナーに気付かれないように後ろ手にそっと手を振ります。

帰宅後、それぞれに過去の恋に想いを馳せる2人。

麦は懐かしさに、絹と過ごした調布駅周辺をストリートビューで検索します。

するとそこには、かつての麦と絹の姿が!

幸せな花束の時間を過ごしていた2人は、画面の中に焼き付いていたのでした。

映画『花束みたいな恋をした』感想

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映画『花束みたいな恋をした』は、さすがの坂元脚本!!

秀逸な言葉選びは健在でした。

イヤホンのLとRを分けて聞くことに対して熱弁するテンポのいい会話劇しかり。

2人が日常で話す言葉しかり。

圧迫面接や仕事で理不尽に虐げられている状況で2人が相手に放った言葉。

「偉いかもしれないけど、その人はきっと今村夏子さんのピクニックを読んでも何も感じない人なんだと思うよ」

2人の共通項として出てくる今村夏子さんが2人だけに分かる秘密の暗号のようにセリフとして語られる。

そして仕事に忙殺されてパズドラしかやる気にならない麦くんは「俺ももう(今村夏子さんのピクニックを読んでも何も)感じないのかもしれない」と。

かつて麦くんが絹ちゃんを救った言葉は、絹ちゃんから麦くんへ伝えられた瞬間に以前の2人には戻れないことを決定づけてしまいました。

この辺の言葉選びが本当に上手。

そしてタイトルの『花束みたいな恋をした』

恋愛の咲き始めから散るまでを『花束みたいな恋』と表現するセンス。

キラキラ輝く恋の始まりと、陽だまりのような二人の時間。

贈り物のような温かな時間を『花束』に集約させたタイトルは、ストーリーを観たあとに考えてもコレしかないなとしっくりきます。

物語は恋愛の初めから終わりとありふれた話なのに、ありふれた話だからこそ観客が自分の恋愛と重ねて共感してしまう。

自分と錯覚して、映画を観終わったあとも余韻を残して考え続けてしまう。

このありふれた話を、どこにでもある日常として描き切ったことが本当にすごいなと思いました。

そこには恋愛初期の初々しさから、倦怠期さえ通りこしてしまった2人を演じきった菅田将暉さんと有村佳純さんの存在も欠かせません。

終電後の居酒屋で麦くんと絹ちゃんが意気投合して、時間を忘れて何時間も語り続けるシーン。

これはまさに『最高の離婚』じゃん?‼と思ったのですが…(笑)

そんな場面に麦くんの憧れの人が現れて、それを察知する絹ちゃん。

甘い雰囲気から一転、嫉妬で不機嫌な態度に変わる絹ちゃんがとてもリアル。

それをなだめる麦くんのリアクションも、あーあるある!と。

3回目のデートで、今日こそは「付き合ってください」と伝えるつもりなのに、なかなか切り出せない2人。

傍から見れば恋人同士なのに、もしかして話しやすい友達だと思ってる?と疑心暗鬼になってみたり。

たった一言でいいんだけど…。

この辺の繊細な描写の見せ方が土井監督ならではだなと感じます。

そして蜜月が過ぎた2人は、就職をきっかけに離れていく。

初めは言い争いながらも会話のあった2人は、次第に相手の顔色を伺いながら生活するようになり、ついにはお互いの存在がどうでもよくなってしまう。

せつなく重苦しい展開。

しかし2人の関係を解消した後は、お互いが清々しい気持ちで相手との過去を捉えている様子が描かれます。

最後に麦くんが、Googleアースに切り取られた2人の姿を見つける描写が温かい。

いつまでも色あせないで刻まれ続ける時間。

たしかに存在した花束の瞬間の2人の笑顔。

そのワンシーンに映画の全てが集約されていました。

映画『花束みたいな恋をした』考察

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映画『花束みたいな恋をした』の結末では、麦くんと絹ちゃんが別れることを選択します。

でも、あの流れなら2人が元に戻って結婚する道はなかったのかな?とモヤモヤ…。

だって同じ坂本脚本の『最高の離婚』も、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』も元サヤエンドじゃん?とか。

でも、麦くんと絹ちゃんの別れにはすれ違い生活はもちろん、2人が別れを選択するに至った要因はいくつかあった気がします。

その1:絹ちゃんが抱いていた別れの美学

劇中、何度か結婚しようと伝える麦くん。

それに対して絹ちゃんは、一度も結婚を考えたことがありません。

絹ちゃんは最初から恋には終わりがくることを前提に付き合っていた節があります。

絹ちゃんが敬愛していためいさんのブログ。

「恋愛生存率」というタイトルでブログをつけていためいさんは「はじまりはおわりのはじまり」ということを常に語り、絹ちゃんはそのブログの愛読者でした。

「出会いは常に別れを内在し、恋愛はパーティのようにいつか終わる」

あえて、めいさんのブログを好んで読んでいた絹ちゃん。

本人は意識していなかったかもしれないけれど、恋愛に賞味期限があることを美しく感じていた気がします。

また、絹ちゃんは麦くんに花の名前をたずねられた時、めいさんの言葉を思い出します。

「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見るたびに一生その子のことを思い出しちゃうんだって」

花の名前を伝えずに、その言葉を選んだ絹ちゃん。

麦くんと付き合っているときから、いつかの別れを意識していたのだと思います。

その2:絹ちゃんは浮気をしていた?!

物語終盤、2人が別れを伝えたあとで絹ちゃんは麦くんに「正直、一回くらいは浮気したことあったでしょ」とたずねます。

ないと告げた麦くんに対し、絹ちゃんは浮気があったかなかったかを答えません。

あいまいに含み笑いをするだけ。

あやしいのはイベント会社社長の加持さんです。

新しいイベントオープン記念の飲み会で、絹ちゃんは酔いに任せて加持さんに自分を売り込む失態をやらかします。

バツの悪い絹ちゃんは、加持さんに誘われて一緒にラーメンへ。

その帰りに電車で麦くんに出くわします。

映画ではその描写しかないので、ラーメン後に絹ちゃんが加持さんと関係を結んだのか謎のままです。

しかし、実はここには結論が出ています。

『花束みたいな恋をした』のノベライズ本には、以下のように書かれています。

上司と打ち上げに行き、ラーメンを食べただけだ。何もやましいことはない。だけど妙に気まずい。

ノベライズ『花束みたいな恋をした』p.158

絹ちゃんは肉体的な意味では浮気をしていなかったと思います。

でも、精神的には加持さんとだったら間違いがおこっても構わない。

気持ちの上での浮気をしていたように感じます。

その時点ですでに2人の関係は破綻していたんじゃないかとも…。

その3:同棲が別れにつながった?!

映画『花束みたいな恋をした』で別れを決断した大きな要因の一つに、同棲していたことがあったと思います。

もし4年間の付き合いが同棲でなければ、結末も変わったかもしれない。

恋愛では4年も付き合えば、どうしてもマンネリは出てくるもの。

デートの場所もありきたりになってくるし、行動パターンも毎回同じになってくる。

でも同棲でなかったら、一緒に暮らす新鮮味が残っていたのかな…と。

麦くんからのプロポーズ『結婚しよう』に応じられなかった絹ちゃん。(最悪なプロポーズだったことは置いといて)

それは、一緒にいる暮らしに『結婚』という契約だけを結んでも、今の生活への変化が期待できなかったからというのが大きかったと思います。

別れの場面で「愛情がなくなっても、結婚なら2人で同じ道を歩いていける」という麦くんの言葉に揺れ動く絹ちゃん。

だけどやっぱり、今と大して変わらない2人の生活が想像できてしまったんじゃないかなと。

たとえ過去の自分たちに似た初々しいカップルを目にすることがなかったとしても、結局は別れを選択したんじゃないかと思います。

まとめ

映画『花束みたいな恋をした』ネタバレあらすじ&最後の結末などを考察してきました。

恋愛初期~中期の「花束みたいな時間」から、その後の2人までを切なくも温かな表現で丁寧に描き切った映画『花束みたいな恋をした』

デート映画として見ることはあまりおススメしませんが、ふとした拍子にまた観たいなと感じさせてくれる作品です。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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